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ぶらりごろりぱくり

うちの裏の廃屋から降ってくる落ち葉が三日でこれぐらい溜まる。
天城から吹き降ろす強風でも吹かなければどんどん増えていく。
枯葉なんてものは放っておけばいつか消えて溶けてなくなるものだ。
だけどご近所の手前、知らんぷりも出来ないので掃除する。
寒空の下、竹箒を持って、手袋とマフラーをして、レレレのおじさんになる。

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50mぐらいを掃くのに30分か40分。
頭の中では色んなことを考えながら手を動かす。
見上げれば崩れた飛行機雲が何本か青空に溶け出している。
時々どこからかネコたちが現れて、ひとしきり掃き掃除を眺めてから、
ニャーとかミャーとか言い残してまたどこかの茂みへと消えていく。
僕は焚き火をする時みたいに、落ち葉をかき集めながらあれこれ物思う。
こうして束の間耽る思索の小世界はなかなか優雅な時間かも知れない。

夏にはあんなに緑だった大室山もすっかり黄色くなった。
ネコは冬毛で丸くなり、山茶花が狂い咲き、ミカンやユズも色づいてきた。
風が吹くと掃き集めた落ち葉の上にまた枯葉が落ちてくる。
掃いても掃いてもきりがない。
それはどこか僕たちの邪念とか欲望に似ていなくもない。
落ちては掃き、また落ちては掃く。
そんな禅問答のような闘いがまだしばらく続く。
けれど、この闘いが終わればもう冬だ。

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終わりごろになって長女のちーがやってきた。
さあ、帰って何かあったかいものでも飲もう。




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