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ぶらりごろりぱくり

僕がまだ小学校の低学年だった頃、親父が何を思ったかでかい金魚鉢を買って来た。
それは金魚鉢というより水槽と呼んだ方がイイ巨大さだったが、多分泳いでいた金魚
たちは二束三文の駄金魚ばかりだったんだろうなと思う。

半月に一度くらい、日曜日の朝からその水槽の大掃除が始まる。
まず手桶で水槽の水を汲んで水色のポリバケツに満たす。
そのバケツへ金魚を一匹ずつ移していく。
親父はなんだか偉そうに「引っ越ししても同じ水なら金魚たちも驚かないだろ?」
と僕に言った。

新しい仲間を加える時はビニール袋に入ったままの金魚を水槽に浮かべておく。
小一時間も経てば水槽の水温とビニール袋内の水温は同じになる。
そうしたらビニール袋の一部をハサミでほんのちょっと切る。
また小一時間も経てば切り口から入った水槽の水がビニール袋の水と混ざり合う。
これが観賞魚の世界における水合せというやつだ。
環境の移行は出来る限り緩やかで変化の少ない方がいい。

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国東で拾った6匹のネコを連れて山を降りると決まった時、
僕とカミさんは金魚の水合せをするような家を探した。
そうしてやって来たこの家の写真を見た友人や知人たちは、
僕らがとんでもない山奥に引っ越したんだなあと思うらしい。
実はそんな山奥ではないんだが、
家の敷地内に限って言えば国東の山と大差ないかも知れん。

哀れ、ネコ優先主義。




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