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ぶらりごろりぱくり

うちの庭に咲いているニワゼキショウという小さな花。
アヤメ科の花で、漢字で書くと庭石菖。

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薔薇やチューリップのように派手な華やかさもなく、
桜のように咲くのを待ち焦がれる人がいる訳でもなく、
藤やヒマワリのように人の眼を惹くこともない。
雑草に混じって健気に咲いている小さな花だ。

国東の丘に沢山咲いていたのは淡い紫色だった。
今うちの庭で風に揺れているのは白と紫のコントラスト。
この色合いはなかなか清楚でいじらしい。
ニワゼキショウはうちのカミさんが一番好きな花なんだそうな。
私が死んだらお墓の周りに植えてねと言われたが、
きっと僕の方が先に死んじまうだろうと思う。

都会からここいらへ越して来て、
広い庭に丹精込めたガーデニングを施している人が多くいる。
「土に親しむ」という言い草は都会者にとってさぞかし魅力的な響きだろう。
僕はああいった作り物の庭が好きでない。
もちろん色々な苦労や試行錯誤があるのだろうけれど、
買って来たものを植えただけにしか見えない庭は愛せない。

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僕が好きなのは山奥にある分校の校庭。
芝生なんて無い土と雑草が剥き出しの校庭。
自生の小さな花が風に揺れている校庭の隅。
ときどきネコがやって来て昼寝をしている分校の午後。
キンコンカン。5時間目の鐘が鳴る。
昨日初めてホトトギスの声がした。




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