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ぶらりごろりぱくり

おすまし長女。

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昼間の陽射しが春めいてきた、と昼飯を食いながらカミさんが言った。
冬の陽射しと何が違うのかといえば透明度だと思う。

昔、銭湯で風呂上りに飲むリンゴジュースは透き通った飴色をしていた。
僕は濾過していない白濁したものより、あの金色のリンゴジュースが好きだ。
冬の陽はリンゴジュースの色。
昭和の喫茶店で使われていた飴色ガラスの色。
深い飴色がだんだんと色を薄めて澄んでくると春の気配。

僕は緑茶とか紅茶とか烏龍茶とか、いわゆるお茶と呼ばれるものがあまり好きでない。
その中で唯一口に合うのがジャスミン茶で、たぶんあの苦みの無さがいいんだろうな。
Jasmineという名前の響きも、茉莉花と書く漢字も、そして白くて小さな花も美しい。
タイ語でジャスミンはマーリ。女の子の名前にもそのまま使われている。
春の陽はジャスミン茶の色に似ている。
きらきらと柔らかに眠気を誘うエーテルの色。
枝いっぱいに実をつけたキンカンの実を甘く変えていく。

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昨年の5月に生まれた時はイトミミズみたいだったメダカたちもこんなに大きくなった。
陽の当たる窓際で冬を越して、晴れた日は温んだ水を泳ぎ回っている。
本当の春になったらこの青い水瓶はお前たちの弟や妹の為に空けなきゃならん。
だから桜の花が終わった頃には一年を過ごした小さな水瓶を出て、
庭の隅に作ったプラ船の池へ泳ぎ出して行け。
しま兄、5歳の春。

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今夜はDanny Whittenを偲んで。
Danny Whitten - I Don't Want to Talk About It




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