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ぶらりごろりぱくり

ちょっと陽の傾いた夕刻前になって積み上げてある落ち葉と枯葉を焼却炉へ突っ込み、
今はもう焚火とストーブの着火にしか使わなくなったジッポーで火をつけた。
ぱちぱちぱち。
杉の葉が爆ぜる音は耳よりも心に響くものだ。
僕は庭の片隅で火を焚きながら、先月の末に亡くなった作詞家の岡本おさみ氏を思った。
「悲しみを暖炉で燃やし始めているらしい」という詞を初めて聞いた頃と今では、
なんだかジンと来る深さも種類も違ってきたような気がする。
有名な話だが襟裳岬の元になった詩は「焚火」という詩だったらしい。

まったくアテにならない僕の記憶だけれど、今から30年以上前のフォーク雑誌か何かに
岡本おさみの趣味は焚火だというプロフィールが載っていた気がする。
でももしかすると岡本おさみじゃなかったのかも知れない。
誰であっても当時の僕はその趣味がイカすなあと話していたのを覚えている。
そして今の僕は、趣味はなんですか? と尋ねられた時、
ヘラヘラ笑いながら焚火ですと答えられるような人間になった。
だってゴルフよりも、釣りよりも、ツーリングやドライブよりも、
僕は庭の隅で火を眺めている方が遥かに楽しい。

時々どこからかネコが駆け寄ってきて、
火の暖かさと枯れ枝の燃える音に小さな鼻をくんくんさせる。
火を囲むという言葉がある。
僕はネコたちと火を囲む。
大室山の黄金色な頂が見えている。
吹き降ろす風は冷たいけれど、ぱちぱち弾ける炎はネコの身体を暖めている。
陽が暮れたらストーブでお湯を沸かしてコーヒーをいれよう。
バターと卵がたっぷり入ったフルーツケーキとかあると幸福度が高い。
もちろん摂取カロリーも高い (T_T)
冬はまだ始まったばかり。

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よしだたくろう - 襟裳岬




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