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ぶらりごろりぱくり

今夜から季節外れのまとまった雨だという。
カミさんはその手の予報を聞くと庭のあちこちや畑に肥料を撒く。
つぶつぶの固形肥料が雨に溶けて地面へしみ込むんだらしい。
僕は数日の乾燥した晴天で乾いてきた木の枝を燃やす。
朝一番の焚き火。

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制御下にある炎が揺らめく様はどこか心安らぐものだ。
檜や胡桃の枯葉がぱちぱちと爆ぜる音は不思議と心落ち着くものだ。
伊豆に住んでいるとそこかしこで「癒す」という言葉を目にする。
温泉が疲れた身体を癒す。自然が疲弊した心を癒す。
ホントかよ? と思うのは、きっと僕の心や身体が癒しを必要とするほど
荒んではいないからかも知れない。
いや、本当は癒すという言葉の安っぽさが気に入らないんだろう。

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甘さは人を救う。
下戸の僕は酒の神バッカスよりも砂糖を見つけ出した印度人を愛す。
そして僕はパティスリーではなくお爺ちゃんの洋菓子店を愛す。
雨が固形肥料を溶かすように、
白い生クリームは寒さや憂鬱や後悔を溶かすだろう。
ケーキを食べている間くらいは、誰もが細やかな幸福に酔うだろう。

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ネコが僕を生かす。
いつも彼らの無欲さと潔さに戒められる。
見栄を張らず、知ったかぶりをせず、自分の大きさを恥じず、
今の暮らしと持ち物に感謝することを教えられる。
真の贅沢は心でするものなのか知れない。
本当の見栄は自分自身へ張るものなのかも知れない。

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カミさんとネコ6匹。
また一日が頭の上を追い越していく。

Mary Hopkin - Those were the days




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