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ぶらりごろりぱくり

引っ越して来た時から風呂場に付いている給湯の出が良くなかった。
いわゆる混合栓とかいうやつで左に温度設定のレバー、右に水量調整のレバーが
付いている、まあどこにでもある旧態然とした蛇口ですよ。
水の時は勢いよく出るんだが温度を上げていくと細くなってくる。
40℃の適温にすると病人のオシッコみたいに元気がないw
だけど最初からそうだからそういういものだと思って使ってた。
古い家だから昔の設備はこんなもんなんだろうと・・・。
ところが先月の中頃から蛇口をひねってもボイラーに点火しない時がある。
温度調整のレバーで流水量を増やすと3回に1回ぐらいはボッと点火する。
だけど40℃のチョロチョロ水量じゃウンともスンともいわなくなってしもた。
素人考えで配管に何か不具合があって水の流量が細くなっているんだろうと思った。

お湯が出ないと困るので昨日修理屋さんに来てもらったら、
ゴミ受けのストレーナーが目詰まりしていただけらしい。
僕は水道の仕組みなんぞ知らないし、そもそも初めからチョロチョロだから
まさか不具合が出ているとは疑ってみた事すらなかった。
混合栓 ストレーナー 清掃 とかでググると幾らでも修理方法が出て来る。
無知は悲しいものだ (T_T)

ともかく修理屋のお兄さんによる完璧作業の結果、蛇口はその基本性能を回復したらしく、
正にほとばしるような勢いでお湯が出て来るようになった。
僕は温泉や原油を掘り当てた経験がないから分からんが、多分地中から液体が
吹き出す時の歓喜はコレに似たものだろうと思ったりもする。
なんだか嬉しくて嬉しくて、久々に感動という二文字を心に描いたものだ。

そうしたらカミさんに、
あなたが文句以外の事を口にしているのを久しぶりに聞いた、と言われた。
何年か前にそういう愚痴や文句や悪態は慎もうとココへ書いたことがある。
それなのに僕はどうしてまた文句ばかりを言う邪悪な年寄りになってしまったのだろう?
いったい僕は自分自身と世の中の何に不満なのだろう?
僕の歪んだ目や心はもう二度と元に戻らないんだろうか?
などと昨夜は考え込んでしまった。

やっぱり次に生まれて来る時はネコになろう。人間は難しい上に厄介極まる。
特に、良い人となるには困難が多すぎる。
どこかの山で野良として生まれ、虫やカエルや野ネズミを食って、
冬が来て餌がなくなっても慌てず騒がず。
自分の生きる世界はそういうものだと納得し、誰とか彼とかと比べたりせず、
静かに飢えて眠るように死んでいけばそれでよい。
誰かに褒めてもらおうとか、誰かに認めてもらおうとか、
そんなことの為に来る日も来る日も努力するのは空しいことだ。
そして努力に対する見返りの少なさを嘆き続ければ、
あの人は文句ばかり言っているさもしい人だと指をさされる。

明日の朝起きたら耳と髭が長く伸び、身体中柔らかな毛に覆われて、
どんなに文句を口にしても「ニャー」とだけ聞こえるようになっていればいい。
そうしたらどこかの優しいおじさんかおばさんが、
ニコニコ笑いながらニボシの一つもくれるか知れない。




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