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ぶらりごろりぱくり

東京にいた頃、
休みの日にクルマで郊外へ出かけようものなら帰りはいつも大渋滞だった。
暗くなった高速道路で見渡す限り続く赤い尾灯を見ながら、
どうしてみんな家に帰るんだろうな? と自分もその列に並びながら思った。
きっとみんないろいろ不満のある家なんだろうと思う。
もっと広い家がいいとか、
もっと静かな家がいいとか、
家だけじゃなく人間関係や経済事情のもろもろを抱えて、
なんだかんだと不満はあっても、
ともかくそこへ帰り風呂に入って寝ようと一心に戻っていく。
それは多分みんなにとっての家が、
どんな意味でかはともかく居心地がいいからだろう。

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ネコたちは居心地のいい場所を天性の才能で見つけ出す。
ネコたちは今、自分のいる場所が最良なのを知っている。
そのネコたちが一匹また一匹と家に帰ってくる。
暑かったり、雨が降ったり、何かに追われたり、腹が減ったりすると、
なんだか当たり前の顔をして帰ってくる。
そして各自がなんとなく決めたいつもの場所へごろんと横になり、
いびきをかいたり寝言を言いながら爆睡する。

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僕は帰ってくる時のネコが好きだ。
悪ガキが当たり前の顔で玄関に走り込んで来るのに似ている。
まるで生まれた時からそこに住んでいるような顔をして帰って来る。
何やらしきりとニャーニャー報告しながら戻って来る。
我が家の住人が大声を出す事はない。
大きな音を出す事もない。
連日出歩く事もなく、夜遅くまで音楽やテレビが吠えている事もない。
だからうちは、よその家じゃ考えられないぐらい変化の無い時間が流れている。
そんな家だからきっと居心地が良くて帰って来るんだと、
大バカな飼い主は満足している。

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