title02.jpg

ぶらりごろりぱくり

パンを焼いた。
と言ってもホームベーカリーに材料入れてスイッチ押すだけ。
だから焼くのは僕ではなく機械。
東京から持って来た賞味期限が二年近く過ぎている強力粉が三袋残ってて、
それで焼くからなんだかうまくいかない。こういう粉も古くなると駄目なんだろか?
未開封だったから湿気ている訳じゃないんだが。

人間の頭も古くなると、どんなに頑張っても良いものは作り出せない気がする。
材料が古くて味も香りも薄れてりゃイイものは出来ないよな。
僕はこの一年間、乾いた雑巾を絞るような努力を続けて来たけれど、
結局一つの仕事を完成させる事が出来なかった。
多分この時期に四匹のネコが病気にならなくても結果は同じだったろうと思う。
今日、焼き上がった出来損ないのパンを見ながら、
やっぱりパンにも人間にも新しい材料は常に必要なものだとシミジミ考えた。
もうどう足掻いても間に合わないけれど、
ともかくこの一年分を目に見える形にだけはしなくちゃな。
その後の事はその後に考えよう。

あと三回ぐらいパンを焼けば古い強力粉が使い終わる。
そしたら新しい粉を買って来て、
また僕の好きな固くて身の詰まったパンが焼けるだろうと思う。
いつか自分の頭の中にある古い挽き粉を使い切れば、
新しいものが作り出せるんだろか? そう信じるより他あるまいな。
ネコは眠り、僕はそれを見ている。

20130124_131.jpg

Procol Harum - A Whiter Shade of Pale




SKIN:Babyish-